脱衣所の逆さま女 前編

この話は、けっこう怖いです。

当サイト管理人の私は、今までたくさんの怪談や奇談を聞いてきましたが、この話は怖い部類に入ると思います。

ご注意ください。

ある女性から聞いた話です。


肌寒い季節のことだった。

私は一人でお風呂に入っていた。

髪を洗い、体を洗い、顔を洗う、いつもその順番だ。

夏の間は湯船には入らない私だが、この冷える季節だけは湯船に浸かる。

湯船に浸かりホッと一息ついた時だった。

お風呂の磨りガラス越しに、脱衣所に誰かがいるのが分かった。

でも誰もいるわけがない。

私は一人暮らしなのだから。

でもどう見ても脱衣所に誰かがいる。

磨りガラスの向こうに何かが見える。

人のようだけど、なんだろうか・・・

人とは少し違うようにも見える。

でも、人に見えるな・・・

そのうち、誰かの息遣いまで聞こえてきた気がした。

息遣いまで聞こえるのだ。

これはもう間違いなく、浴室の外に誰かいる。

・・・

裸ということもあり、確認するのがさらに怖い。

こんなことなら、浴室にスマホや服を持って入ればよかった。

せめてバスタオルでもあれば、違ったかもしれない。

ドアを開けるのが怖い。

泣きそうだった。

人間は本当に怖い時は現実逃避したくなるものなのかもしれない。

自分の心が作り出した幻覚なのだと、思おうとしていた。

気のせいだと思いたかったのだ。

きっとそうだ、気のせいなのだ。

怖いと思うから幻覚が見えるのかもしれない。

そうだ、そうに違いない。

幻覚なのだから怖くない。

確かめよう。

思いきって風呂のドアを開けてみた。

目の前にはよくわからないものが垂れ下がっていた。

・・・・女

理解するのに、1~2秒かかってしまったかもしれない。

そこにいた女は、逆さまだったのだ。

(画像は話をもとに管理人が再現したものです)

確認したわけではないが、たぶん天井から垂れ下がっていた。

真っ青な顔色。

焦点のあってない見開いた目。

髪の毛はバサーっと垂れさがっている。

当然、私は女を見た瞬間に悲鳴を上げようとした。

だが、悲鳴をあげようとした自分自身を本能が止めた。

今、大声を出してはいけない。

絶対にダメだ。

なぜだか分からないけれど、「大声を出したら殺される」ということがわかったのだ。

女はこちらを見ているようで見ていない。

女は私とは違うところを見ていた。

どこを見ているのかはわからなかったが、私を見ていないことは確かだった。

そして、目があったらヤバイということだけは理解していた。

目を合わせてはいけないし、声を出してもいけない。

私は、すぐに女から目をそらし、自分の存在を殺した。

続き→脱衣所の逆さま女 後編

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