童謡の「とおりゃんせ」をご存じだろうか?
とても不気味な雰囲気の曲である。
今回はこの「とおりゃんせ」に関する怖い話。
その人を仮にAさんとしよう。
Aさんが子供のころ。
両親が共働きで、家に一人でいることが多かったそうだ。
3歳くらいのころは自宅の和室で一人、童謡の「とおりゃんせ」を聴いていたという。
自宅で一人、和室にこもってとおりゃんせを聴くなんて不気味なことかもしれない。
ましてや3歳の子供が一人だ。
想像しただけで不気味な画だ。
Aさんがとおりゃんせを聴いていたのには理由があった。
それは、この曲をかけると、決まってどこからともなく蝋人形(ろうにんぎょう)のようなものが現れるのだとか。
見るからに古い人形で、薄汚れていてボロボロだったという。
そして、どことなく嬉しそうな顔をしてとおりゃんせを聴いているのだ。
Aさんの目には、微笑んでいるようにも見えたのだとか。
(画像は、Aさんの話を元に当サイト管理人が再現したもの)
Aさんは当時、それが怖いことだとはまったく思わなかったそうだ。
むしろ、孤独じゃなくなることが嬉しかったという。
大人になった今思い返してみると、自分でも不思議だそうだ。
「なんであんな不気味な体験して怖くなかったんでしょうね?自分でもわかりません。単純に家に一人でいることが寂しかったのかもしれませんね。」
「その人形と会話はしなかったんですか?」
そう訊ねた。
「会話はしたかもしれませんが、覚えてません。なにせ、子供のころだったんで。」
この人形がなぜ「とおりゃんせ」が好きなのかはわからない。
あなたが子供のころに「とおりゃんせ」を一人で聴いていたとしたら、もしかするとあなたも同じ人形に出会っていたかもしれない・・・・