都内のマンションの異臭

その男性を仮にAさんとしておこう。

この話は、Aさんが体験した話。

Aさんは当時、都内のマンションに住んでいた。

格安だとか、いわくつき物件などということはなく、いたって普通のマンションだった。

だがあえて言えば、家賃が相場よりも5千円くらい安めだったという。

その部屋に住むようになってから、Aさんにはおかしなことが起きるようになった。

それまで一度も経験したことはなかったのに、金縛りに頻繁に襲われるようになった。

他にも、ブレーカーが落ちたわけでもないのに電気が突然消えたこともある。

突然、窓ガラスに爪を立てたときのような音が響いたりしたこともある。

その部屋に住むようになってから、おかしな経験をたくさんしたのだ。

だが、これくらいなら我慢できた。

決定的に耐えられなくなるエピソードが、起きてしまった。

その日、Aさんは残業で帰りが遅くなった。

家についたときは、23時を回っていたという。

部屋に入ると、異臭がした。

もちろん、心当たりはない。

「何だこの臭い・・・?」

今まで嗅いだことがない臭いだった。

異臭の正体を探ろうと、ゴミ箱、流し、水回りなど臭いが発生しそうな場所を調べてみた。

だが、特に異常はない。

「おかしいな。家の中じゃなくて外かな。」

なんて思いながらも、窓を開けて空気の入れ替えをする。

そして、ベッドに腰を下ろした。

そのときに、異臭の正体に気が付いてしまった。

なんと、ベッドに見覚えのない卵が置いてあったのだ。

その卵から、あり得ないような臭いが発せられていた。

全身に鳥肌を感じる。

なにせ、Aさんは卵を買わない。

卵が好きではないのだ。

つまり、この卵はAさんが買ったものではないのだ。

誰かが部屋に入ってきたのか。

いったい誰が・・・・

仮に泥棒が入ったとしても、なんで腐った卵を置いていく必要がある?

というか、これ、人間の仕業なのだろうか。

そもそも、これは鶏の卵なのだろうか・・・・?

たくさんの疑問が頭の中に浮かんだ。

そして、導き出された答えは、その部屋を引っ越すことだった。

早急に引っ越しの準備をして、部屋を後にした。

部屋を引っ越してからというも、あれほど多かった金縛りもなくなった。

おかしなことは、一切起こらなくなったという。

スポンサーリンク