ボロアパートの怖い話 麦茶

これはある男性が20年前に体験したという話。

その男性は、学生時代にアパートで独り暮らしをしていた。

ある日。

男性がバイトから戻ってきてみると、麦茶がテーブルの上に置いてあった。

冷蔵庫に入れていたと思ったのだが、外に出ている。

紙パックに入ったタイプのものではなく、自分で作ったの麦茶だ。

「あれ?おかしいな?しまい忘れたか?」

自分のしまい忘れだと思い、麦茶を冷蔵庫に戻した。

数日後。

その日も夜遅くバイトから部屋に帰ってきてみると、またもや麦茶がテーブルの上に出ていた。

今度は確実に冷蔵庫にしまった記憶があった。

でも、実際に出ている。

自分が若くしてボケてしまったのではないかと、本気で心配になった。

次の日からは麦茶を冷蔵庫にしまうことを、しっかりと意識しながら行動するようにした。

さらに数日後。

バイト先から夜遅くに帰宅してみると、外から自分の部屋の明かりがついていることに気が付いた。

「あれ?今度は電気まで消し忘れているのか?」

不思議に思いながら、鍵を開けようとすると、鍵が開いている。

??

部屋に入ってみて驚いた。

一瞬、何が起こっているのかに気が付くまでに数秒かかったらしい。

なんと・・・

見たこともない知らないおじさんが、そこにいたのだ。

しかも、そのおじさんは冷蔵庫から麦茶を出して、その麦茶の中に何やらよく分からない液体を混ぜていた。

あまりの光景に男性は言葉をなくした。

やっと出た言葉はこれだった。

「あんた。なにやってんだ?!」

その言葉が引き金になり、おじさんは男性の立つ玄関まで猛ダッシュしてきた。

男性を押しのけると、外に飛び出していったそうだ。

男性はあまりのことにしばらく放心した。

その後、気持ち悪くなってきた。

今まで麦茶に何かを入れられていて、それを飲み続けていたのかもしれない・・・

そう考えると、吐き気が止まらなくなってしまった。

すぐに、麦茶を流しにすべて捨て、入れていた容器を処分した。

その後、少ししてそのアパートを出たらしい。


この話を聞いたときに、管理人はすぐに聞いた。

「なんですぐに警察に連絡しなかったの?麦茶も証拠として出せばよかったのに。」

「ああ、うん。そうだよね。今考えるとそれが一番なんだろうけど、当時はまだまだ子供でトラブルが怖かったんだろうね。それに、警察に行こうという発想は、麦茶を流しに捨てた後に思いついたんだ。人間パニックになると、行動が滅茶苦茶になるね。」

一体そのおじさんは、何が目的で麦茶に何を入れていたのだろうか。

謎だらけの話だ。

だが、実際に自分が被害を受けたら、とてつもなく怖いだろうなと思ってしまった。

終わり

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