本当にあった海の怖い話

俺が高校生のころに体験した話だ。

高二の夏だった。

男の友人を二人連れて、海へ行った。

三人は、夏を満喫していた。

男だけではあったが、ビーチバレーしたり、ナンパしたりと楽しかった。

少し遊び疲れたころ、一人の友人がこんなことを言い出した。

「な、三人で一番深いところまで行ってみないか?」

海を指さしている。

海の一番深いところという意味らしい。

海水浴場は、一定以上深い場所にはネットが張ってあって行けないようになっている。

それを飛び越えれば、きっとライフセーバーのお兄さん方に怒られるだろう。

俺は聞いた。

「え?どういう意味?ネット乗り越えるってこと?」

「いやいや、ネット越えなくていいけどさ。この海がどれくらい深いのか知りたいんだ。」

断る理由はない。

三人で海水浴場の深さ調査をすることになった。

実際に行ってみると、浜からかなり遠くまで来ることができた。

砂浜の海水浴客が小さく見えた。

きっと、この海水浴場は遠浅なのだ。

ネットまでたどり着いても、足がついた。

さすがに波が来ると苦しいけれど、波にあわせてジャンプすれば立っていられるくらいの深さだった。

ここまで来る人はあまりいないようで、周りに人はいなかった。

俺たち三人だけの空間のようで、なかなか気分がいい。

しばらく、みんなではしゃいだ後、誰ともなしに「戻るか。」という雰囲気になる。

そのときだった。

俺は押し寄せる波にあわせてジャンプしようとした。

ジャンプしなければ息が出来ないからだ。

でも、ジャンプに失敗した。

口いっぱいの海水を飲んでしまった。

しょっぱくて、ノドも痛い。

まあこんな失敗もあるだろう。

気にせずに砂浜に向かって歩き出そうしているのだが、足が動かない。

何かに足をとられているようだった。

俺は少し怖くなる。

これは少しヤバいかもしれない。

こんなところで海草なんかに足とられたら、洒落にならない。

おれは大きく息を吸い込むと、海に潜ってみた。

おそらく海草か何かに足をとられたと思ったのだ。

もしそうなら、海に潜ってそれを解かねばならない。

俺は手探りで右足首を触った。

やはり、何かが巻きついていた。

これはなんだろうか。

海藻ではなさそうだ。

次の瞬間、頭が真っ白になる。

足に巻き付いている物の正体に気が付いたのだ。

手だ。

俺の右足に巻きついているのは、人間の手だった。

続き→本当にあった海の怖い話2

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