本当にあった怖い話「障子越しの人影」3

前回→本当にあった怖い話「障子越しの人影」2   (→1話から読む)

母にも姉にも伝えることが出来ない。

言葉が足りないせいなのか、はたまた俺の言っていることが現実離れしすぎているのか。

二人とも、俺を納得させようとするばかりで、まったく取り合ってくれなかった。

きちんと伝えて、何かしらの対処をしなければいけないような気がしていた。

このままだと「カタカタカタカタ」する人影が、また出てくるような気がしたのだ。

でも、俺にできるのは、泣くことと、つたない説明だけ。

なかなか泣き止まない俺に、母は言った。

「じゃあ、隣の人に聞いてくるよ。そうすれば、あんたも安心するでしょ?」

その提案は、ありがたかった。

母は隣に出かけて行った。

だが、なかなか戻ってこない。

俺は不安で、玄関の前で待っていたがドアは一向に開かない。

徐々に、さっきとは違う恐怖が押し寄せてきた。

あのカタカタの人影のせいで、母が戻ってこなかったらどうしよう。

そう考えると、不安で仕方がなかった。

どれくらい経ったであろうか。

玄関のドアが開いて、母が戻ってきた。

母が無事に戻ってきてくれたことに安堵する。

だが、浮かない顔をしているように見えた。

俺は母に駆け寄り、事情を聞こうとした。

「お母さん・・・どうだった・・・・?」

母は、少し沈黙した後でこう言った。

「あのね・・・・隣の人に事情を説明して、聞いてみたんだけど。 隣の人が、言うのよ。【ここ数時間、二階には誰も行ってませんよ。】って・・・・」

俺はその瞬間、背筋が氷のように冷たくなり、泣き出した。

じゃあ。

あの人影は、なんだったのだろうか・・・・

終わり

スポンサーリンク